インタビュー
元バレーボール全日本代表選手 山本隆弘さん
元バレーボール全日本代表選手 山本隆弘さん
中学2年生でバレーを始め、その後、バレーボールの名門鳥取商業高校へ進学。バレーボール全日本ジュニア代表や全日本ユース代表にも選出される。 その後、日本体育大学に進学し、全日本代表に選出され、2000年4月の日米対抗戦でエースとして日本デビューを果たす。 卒業後は松下電器産業株式会社に入社し、パナソニックパンサーズに所属する。 サウスポーから繰り出す強烈なスパイクを武器に、2003年のワールドカップでは、ベストスコアラーとMVPを獲得するなど日本のエースとして活躍する。
スタッフ:バルシューレを体験してみていかがでしたか?
山本氏:まず、子ども達が笑顔で楽しんでいたので、それがとても良かったなと思います。今の時代、子供たちが外でボールを使って遊ぶ環境が非常に少なくなっているので、こうやってボールを使って思いっきり遊べるというのはいい環境だと思います。
スタッフ:ドイツでは、専門競技を始める前に、バルシューレを通して基本的なボールの扱い方を学びながら、自分の好きな競技を見つけていく仕組みになっています。なので、バルシューレ教室では、通っている子ども達自身が楽しみながら目一杯体を動かせる環境を提供し、その中で、子ども達一人一人が特にどういったゲームが好きなのかを見極めていきます。
スタッフ:バルシューレで培われるものは、バレーボールにおいても生かされますか?
山本氏:バレーボールに限らず、バルシューレのように、色んな運動を体験しながら、自分が楽しいと思えるものだとか、自分が本当にやりたいことを見つけていくというのが大事だと思います。昨今では、低年齢向けの習い事が充実してきていることもあって、結果的に取り組むスポーツを押し付けるようなことにもなっているかと思います。また、最初に始めたスポーツも、どちらかというと継続することが美化される傾向が強く、他のスポーツに転向しづらいですよね。でも、転向したスポーツで輝く選手もいっぱいいると思うんです。
私は、子どもの頃は自由に遊んでいました。野球やったり、サッカーやったり、学校のグラウンドでゴルフやってみたり、とにかく外に出て体を使った遊びをしていました。実は、バレーボールが楽しいと思えて、自分から極めたいと思い始めたのは中学2年生の頃が初めてでした。野球もサッカーも好きだったんですが、それまではあきらめやすい性格で、野球はノーコンで辞め、サッカーは部員が多くて辞め、そんな時にバレーボールは部員同士で練習メニューを決めて、ワイワイ楽しんでやれる環境だったというのが、のめり込んでいったきっかけでもあったんです。
スタッフ:これからスポーツを始めるお子さん向けてメッセージをお願いします。
山本氏:自分が楽しめて、本当にやりたいなと思うものを見つけてほしいなと思います。また、スポーツは、スポーツを通して皆で「協力し合うこと」「助け合うこと」「決められたルールを守りながらやる」ということを学べます。それは先々、社会に出て生きていく時にとても重要になってきます。そういった意味でも、自分の打ち込めるスポーツを見つけて、スポーツと共に成長していって欲しいです。